Style
ランジェリーをあなたの日常スタイルに
その道のプロから学ぶスタイルコラム
Lingerie Salon owner
ランジェリー愛好家に捧ぐ〜神秘的カラダ哲学〜
【Vから始まる女の園 - Vとパンティとフェミニズム-】
麗しき淑女の皆々様、ごきげんいかがでございましょう?
官能美容家パトラです。
パトラのコーナーでは《ランジェリー愛好家に捧ぐ~神秘的カラダ哲学~》をメインテーマに、女性の〝部分〟にフューチャーし、ランジェリーと女性性(心・体・魂)の神秘に迫ります。
それぞれに御自身の身体を愛おしく感じたり、コンプレックスと思っていた部分がチャームポイントになったり… 女性であることを肯定し、ありのままの自分を愛でるひととき… そんな、羽根のように優しい時間にしていけたらと願っています。
さて、今回解き明かす “部分” は、Vから始まる女の園...つまりはVagina(ヴァギナ)のエトセトラ。慎みと敬意をもって、タイトルではVと呼ばせて頂きますね。
意志を持つVの神秘
女性の身体の中で最も謎に包まれているVaginaですが、人それぞれに様々なデザインを持ち合わせ、体質・性質も個性を秘めています。
2019年の11月に、イギリスのロンドンでは「Vagina Museum(ヴァギナ・ミュージアム)」がオープンし、話題となりました。 ミュージアムのディレクターであるフローレンス・シェクター氏は、『もっとヴァギナのことを知ろうよ!そして自分の体を愛そうよ!』との想いで、開館に至ったのだそう。 Vaginaに関する展示物や、これまで囁かれてきた迷信の真相や、お悩みのQ&Aなどが展示されているようです。
私自身もここ数年で様々な書に触れる機会があり、それ以来、新たな視点を持つようになりました。 ここ最近で印象的だった、美しく尊いVaginaに纏わる逸話をご紹介致しましょう。
《クリトリスが女性とヴァギナを守るために男性を突き刺したり穴を開けたりするという考えは、茨姫または眠りの森の美女というおとぎ話にも含まれている。この若いお姫様はとげのある茨の垣根に囲まれて眠っている。茨のとげが姫を求めてやってくる男たちを刺し、男たちは惨めに死んでしまう。しかし、正しい相手がやってくると、とげが消えて美しい赤とピンクの薔薇が咲き、垣根が分かれて王子を通し、王子はキスをして姫を目覚めさせる。》
キャサリン・ブラックリッジ(藤田真利子:訳)『ヴァギナ~女性器の文化史~/アリストテレスの傑作』河出文庫 より引用
実際この章では、話の展開は違う方向へと進むのですが、この部分を私の言葉でまとめさせて頂くと、ヴァギナまたは子宮(卵子)は精子を選ぶ能力を持っているのだということ。拒否したり受け入れたりを、能動的に行なっているというのだから仰天です。(長くなるので端折ってしまいますが、実際に医学的な記述があります。)
「私達のヴァギナって、なんて賢いのかしら!」と、感動&驚いた一節でした。では、Vaginaがあるから女性で、ない者は女性ではないのか?
その答えは当然Noですよね。
LGBTQIAという言葉が、段々と知られるようになり、認識して初めて自分のジェンダーを知ったという方も大勢いらっしゃるかと思います。それに該当するかも分からず未だ過ごしている方もいるかもしれない。かつて私もそのうちの1人でした。それが私、それがあなた、なのだと、ありのままの自分を受け入れてくれるパートナーだったり、家族・友人を大切に出来たら良いのかなと思います。
性別を決めるのも、相手を選ぶのも、選択するのは私。いつだって、あなたの意思は尊重されるべき!
フェミニズムの歴史
フェミニズムの歴史の起源は、19世紀にまでさかのぼり、その思想は随分と細分化されていてとても一括りには出来ません…
◉第一波フェミニズム(1848~1920年代)
【公的領域での平等の訴え】
女性参政権獲得、男女平等の権利を求める運動「女性独立宣言」。
◉第二波フェミニズム(1960~1970年代)
【私的領域での平等の訴え】
「ウィメンズ・リブ」(ウーマン・リブ運動)と呼ばれ、賃金平等などを訴える女性解放運動。
◉第三波フェミニズム(1990~2000年代)
【ジェンダーを超えた個性の平等の訴え】
「ライオット・ガール・ムーブメント」と呼ばれ、セクシャリティやジェンダーを特別視せず個性を尊重することを訴えた。
◉ 第四波フェミニズム(2010年代~現在)
【ソーシャルメディアを通じた訴え】
「 #MeToo」や「#KuToo」などのハッシュタグと共に、SNSを通じて世界のアーティストやセレブ達がインターセクショナリティを重視した訴えを始め、現在に至る。
が、この歴史を振り返っても、男女間の平等性はもちろん、階級や肌の色、セクシュアリティに関係なく、誰もが自分の意思や生き方、個性の平等を目指すというマニフェストは、変化・進化も遂げつつ、目的は共通しています。
今現在も海外セレブやお洒落なガールズ達が、SNSやファッションをツールに、それぞれのメッセージをフェミニスト・ファッションで発信するスタイルが主流になっていますね。とても活気があってポジティブな風潮に好感が持てます。 「私はこの性を、身体を、楽しんで良いのね!」という自己肯定感をそっと抱き締めてみて下さいね。きっと優しい気持ちになれるはず…
Vと美しいショーツ達
そして私達の大切なVを、より一層謎のオーブで包んでくれる世にも美しいショーツ達。機能性を重視したお尻もVaginaも完全に覆い隠すもの、ソングのような露わにするかすまいかという危うい出で立ちのショーツなど、そのデザインは様々に。そしてその存在や造形美自体が、女性達自身の奥ゆかしさと美を生むでしょう。
目的別に使い分けをすると、毎日毎時間ショーツを選ぶ楽しみがありますね。実際私は日常的に、多くて4〜5回パンティのお着替えをします。ナイトタイム〜朝まではシルク素材や身体を温める機能に優れたフルバックのパンティを履く、それはお尻とVに綺麗でいて欲しい、そんな願いを込めて履いてます。朝からジムへ行く際には、シームレス素材の伸縮性があって動きやすいパンティをセレクト。そのあとお仕事を控えている日はシャワー後にお着替えをしますね。
例えばその日、デートを控えているとしたら、ジュテームの前ではタンガを履きたいのだけれど、お仕事しているときはノーマルショーツを履いていることが多いです。セクシーなタンガは愛し合う時間までバッグに待機させとく感じね。(内緒話)
タンガはHipに緊張感を持たせてくれ、オープン・クロッチなどのショーツは膣を引き締めようとする。オープン・クロッチ・ショーツと呼ばれるものは、Vaginaの真ん中が開いていて、正面にスワロフスキーやおリボン、パール等があしらわれているものや、チュールやメッシュなどで完全に開いてはいないものの、透け感を楽しめるデザイン。レース素材から素肌の艶感を強調してくれるようなものなど。女性達の野心をくすぐり飽きさせません。
彼と寛ぐ夜にはあえてブラジャーは付けず、オープンクロッチショーツのみもしくはニプレスを、アウターにベビードールやスリップ、バスローブ等で、非日常を味わうのも素敵かもしれませんね。なんとも言えない優雅な気持ちにさせてくれます。
それぞれに役割があって私達を支えてくれるパンティ達と、仲良く上手に付き合いましょう。 その日のラッキーカラーや、あなたの気分の赴くままに…
フェム・ケアを毎日の習慣に
愛おしいあなたのVaginaと下着の関係を良好に保つためには、ボディとお召し物の両方のケアを習慣化する事が大切になります。おりものは健康のバロメーターで、膣から排泄される分泌物にはさまざまな働きがあります。膣内を潤して乾燥や外部の汚れから膣を守ったり、ある時は体内のトラブル・病気のサインになったり、子宮や膣内部の雑菌や老廃物を排泄する役割を担っています。
清潔な環境を保持するため、おりものシートは付けっぱなしにせず、なるべくこまめに取り替える習慣を付けてみて下さい。
毎日のバスタイムで、デリケートゾーン専用ソープで洗う際には、軽くマッサージをして膣周りの血行促進を促すと良いでしょう。柔らかくフワフワになります。(イイ恋愛をしている時は特にうるふわ度、アップ!)更にお風呂上がりには、膣専用の保湿クリームを。無香料のものから素敵な香りを放つものまで…彼とのベッドタイムには是非魅惑のフレーバーを香らせてみて。
それからPMS症状(月経前症候群)や更年期症状にお悩みの方には、骨盤底筋を強化するトレーニング(膣トレ)もおすすめ!
デリケートゾーンのph値を整えてくれる専用ソープや気になる黒ずみ対策用、他にもHip専用ソープなど、ネットで探してみると様々なフェム・ケア用品が多数販売されています。SPLASHでもデリケートゾーン用アイテム【LA FEMME】のお取り扱いがございますので、是非チェックしてみて下さいね。
この機会にフェム・ケア習慣で更に女に磨きをかけ、素敵なHipとVaginaを手に入れて、オープン・クロッチ・ショーツにチャレンジしてみては如何でしょうか?
最後に…
今回でパトラの連載コラムが最終章となりました。皆さんご自身の身体の宇宙のような神秘を愛おしく感じ、更にランジェリーを愛でるきっかけともなりましたら、大変嬉しく存じます。毎回長文にも関わらず、最後までお読み頂きありがとうございました。それではまたどこかでお逢いしましょう、お元気で。
あなたの人生のお供に、
エイジレスな心とランジェリーを!
愛を込めて... Patra.
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各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。
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