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United Kingdom
英国からおくるランジェリー情報
多様性を認める先進国イギリス、LGBTQのためのランジェリー
最近、ネットでもニュースでもLGBTまたはLGBTQという言葉をよく目にするようになりました。これらはすべてセクシャルマイノリティを表す言葉で、シンボルがレインボーだということもかなり浸透しました。 少しづつ理解が進むとともにカミングアウトしやすくなっている部分もあり、LGBTQの人の割合が増えています。とは言え、まだまだセンシティブなことであることも否定できません。
このコラムではイギリスのLGBTQの現状をシェアするとともに、ランジェリー事情を紹介しましょう。
セクシャルマイノリティとは?
筆者は南ロンドン在住ですが、息子の友人やその兄弟に数人、LGBTの人たちがいます。経緯は知らないのであくまでも印象ですが、ハッピーにやっているように見えます。 セクシャルマイノリティにはいろいろな人がいますが、この機会にどんな人たちなのか確認しておければと思います。
レスビアン(L)・ゲイ(G)・バイセクシュアル(B)・トランスジェンダー(T)の頭文字をとってLGBT。 そしてLGBTQという言い方もあります。 QはQuestioningもしくはQueerからきています。Queerとは、従来の枠組みに当てはまらない多様な性的嗜好を持つというような意味です。Qを加えたことで、様々な人々を含む言葉になりました。
イギリス最大のコミュニティPride in London
国家統計局の調査によると、約84万人の人がLGBTだということが分かったそうです(2016年、16歳以上対象)。確かにLGBTの人たちをメディアで見ることが当たり前のような印象があります。
イギリスには最大のLGBT+コミュニティとして「Pride in London」があります。カラフルなレインボーの衣装を着た人や大きな旗を持ってロンドンをパレードし、可視化するとともに平等などを求めて行動しています。ちなみに2019年のパレードには150万人もの観客を集め大盛況だったということですから、アピールは確実に伝わっていると言えるかもしれません。
イギリスのLGBTQランジェリー事情
ところで、LGBTQの人たちは特別のランジェリーをつけているのでしょうか?そんな単純な疑問が浮かんだため、ちょっと調べてみました。すると、「Transgender-Friendly lingerie brand」や、「5 brands for the transgender community」など、すぐに見つかります。Etsyでも当然のようにLGBT Lingerieのショップがあります。これは思ったよりも充実しているのかもしれません。
ある有名ブランドがトランスやプラスサイズのモデルの起用を拒否している一方、LGBTQを応援しているブランドがあります。いくつか紹介しましょう。
Carmen Liu
https://www.carmenliulingerie.co.uk
イギリス初LGBTQ+、トランス、ノンバイナリーコミュニティのニーズに特化した製品を提供するブランド。ランジェリーを身につけることが恐怖体験になってはならず、ニーズ最優先で贅沢、特別なデザインをすることで個性を強調しながら快適なつけ心地も追求しています。
価格は18ポンド(約2,740)~
TOMBOY X
https://tomboyx.com
tomboyは「おてんば」という意味です。オーナー2人の言葉によると、多くの人が求めるニーズに応えるために、自分自身のイメージにあったランジェリーを作り始めました。サイズや性別に関係なく、どんな人でも心地よく身につけられることが大切と考えます。ウェブサイトのモデルたちが生き生きしているのがとても印象的です。価格は15ポンド(約2,300)~20ポンド代が主流です。
LGBTQを認める時代へ
Pride in Londonに参加するLGBTQの人たちを見ると、なんてオープンで前向きなんだろうと感じます。しかし、それだけではない事情があることも想像できます。ニーズにあったランジェリーの役割もかなり大きいものであることは間違いないようです。
次回のコラムは、日本とイタリアのミックスであるレティシアが展開する、サスティナビリティを考えたロンドンのショップを紹介します。こうご期待!
各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。
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