Style
ランジェリーをあなたの日常スタイルに
その道のプロから学ぶスタイルコラム
イタリアからSPLASH特派員がお届け
Italian Republic
イタリアからお届けするランジェリー事情!
“Bellissima!! (ベリッシマ=美しい)”の基本はランジェリーから
ボンジョールノ!SPLASH特派員リトラです。
イタリア在住歴10年の筆者が、イタリアならではの情報や魅力的なランジェリーをご紹介します。
イタリア人女性は”Bellissima”(=美しい)な理由
イタリアでは、女の子がまだ赤ちゃんの頃から「Bellissima(ベリッシマ=美しい)」という表現を使います。”可愛い”とは表現せず、”美しい”と表現するところから、美意識の高いイタリア女性のストーリーが始まっている感じがします。 女の子がいち早く覚える形容詞は、ベリッシマ(美しい)なのでは!と推測しているのは私だけでしょうか?!
子供のころから周りの人に「きれいだね」「美しいね」と言われ成長しますので、その言葉が自分への自信となり、美しさのオーラを纏うようになる気がします。 そして、Amore(アモーレ)の国ですから、両親や親戚、周囲の人に「アモーレ・ミオ (私の愛しい人)」と溺愛され育つことで、愛情表現が豊かになるのでしょう。
恋人や旦那様を名前で呼ばずに「アモーレ」略して「アモー」と呼ぶ人もいます。他には「Tesoro(テゾーロ=宝物)」と言う人もいて、お子さんへの呼び方としても馴染まれています。イタリア映画でもよく耳にしますので、見る機会があればチェックしてみて下さいね!
目鼻立ちがはっきりしていて、瞳の色が特徴的なのがイタリア人の顔立ちです。ブルー系だったり、グレーやブラウン、真っ黒だったりと、家族内でも様々で、「おばあちゃんと同じ瞳の色なの」「パパと同じでしょ」「宝石のような瞳だ」など、瞳の色にフォーカスした会話に花が咲きます。家族が見つめ合う様子や恋人を見つめる姿からも沢山の”アモーレ”が溢れ、愛しさが伝わってきます。
イタリア人にとって、素肌に一番近いアイテムである下着へのこだわりは早くから始まり、素敵な下着を身に着けることが大人の女性になることだと意識するようになります。 美しいランジェリーが纏う人の魅力を惹き立てるという考えが、イタリアの美しいランジェリーの歴史を刻んできたと言えるでしょう。
魅力的なイタリア女性の共通点とは?
誕生日やクリスマス、バレンタインデーや結婚する花嫁にランジェリーを贈るイタリアの文化も、ランジェリーへの意識を高める機会を作っています。
家族や夫婦、カップルや友達同士でもランジェリーをプレゼントしますし、普段選ばないワンランク上のブランドのものや、上質な品物を貰うことでランジェリーへのときめきが開花するのです。ランジェリーブランドが展開するルームウェアやガウン、バスローブなどもプレゼントの人気アイテムとなっています。
ランジェリーに限らずですが、プレゼント包装において金額の入っていないレシートを同封するのがイタリアのスタンダード。サイズが合わない、同じものを持っているという場合にとても有効で、自身でお店に行き交換してもらえる良いシステムですね。
イタリア女性は年齢を重ねてもおしゃれに手抜きがなく、美意識が高いと日頃から感じます。筆者のパートナーの御祖母さんは御年88歳と高齢ですが、ブラレットとショーツは必ずペアの物を身に着けていて、お洒落なシルクのガウンを愛用しています。ベージュや薄いピンクのランジェリーではなく、ブラックや深いボルドーなどセクシーなカラーが好きだと話してくれました。家の中でもピアスと指輪を必ずつけていますし、来客がある時にはそっと口紅をつける、”粋な”という表現がぴったりの女性です。
そのような美意識の高い女性への賞賛を忘れない周囲の言葉や視線が、いつまでも女性を美しくさせる媚薬となるのではないでしょうか!年齢を問わず魅力的なイタリア女性は、素敵なランジェリーを身に着けていると私は感じます。
体形を気にするよりランジェリーを気にするべき
褒め上手で豊かな表現力からイタリア人男性は軽いイメージを持たれがちですが、在住歴10年の私の見解は50%くらいです。
女性がカフェでお茶を飲んだり、停留所でバスを待っていると、見知らぬ男性が「チャオ ベッラ!(やぁ、美しい人!)」と声をかけることが珍しくありません。下心があるわけではなく、女性への挨拶みたいな感じなのでしょう。
容姿だけでなく、ネイルや洋服のスタイリングに目を向けて褒めてくれる店員さんも多く、髪型を変えたときも周囲の反応が早いのでびっくりします。そういった感覚は男性、女性問わず言える事であり、イタリア人は褒めて伸ばす国民性だと実感します。
褒められると誰だって嬉しくなりますし、笑顔が増えます。ウィークポイントに目を向けず、チャーミングな所に目を向けるポジティブさや、自分にも他人にも寛容である点がラテンの国ならではと思えます。
例えば、少々お腹が出ていてもタイトな服を身に着ける女性が多いですが、男性は全く気にすることなく、女性の魅力的な部分を褒めます。「ダイエットしているからピザは食べない」なんて言う人がいればモテないかもしれません!
イタリア女性と話していると、「体形を気にするよりランジェリーを気にするべき」という発言をよく耳にします。美しいランジェリーを身に着ければ内面からオーラが出てセクシーになれるという考えです。
上質なランジェリーは素材や縫製の良さ、繊細なデザイン、そして着心地が圧倒的に良く、着用したときの佇まいが明らかに違います。「下着」とは概念が違う、ジュエリーのような存在であり、女性を輝かせるために存在すると言っても過言ではありません。ランジェリーが心を満たし、自分自身の美しさを引き出してくれると実感するからこそ、良いものを選びたいと思えるのでしょう。
美しさ”Bellissima”の基本はランジェリーを楽しむこと
コロナ前までは週2ペースでジムに通っていた筆者ですが、現在は自宅でのセルフトレーニングが定着しています。ジムでは唯一の日本人であったため覚えてもらいやすく、決まった時間に行っていたことで顔見知りが増え、更衣室では賑やかにおしゃべりをしていました。
トレーニング前にはスポブラを身に着け、トレーニング後はシャワーを浴びてランジェリーを変えます。そこでリアルなランジェリースタイルを数多く見てきましたが、第一印象はとにかく「セクシー」の一言でした。
ランジェリースタイルのまま髪の毛を乾かしていたり、メイク直しをしているのは普通で、「チャオ!」と声をかけられ雑談している時もランジェリーのまま。 恥ずかしがらず、堂々としている出で立ちがカッコいい!その時に思ったのが、完璧な体形でなくてもランジェリーが美しさを後押ししてくれるということ。
安価な下着にはない「本物感」が上質なランジェリーにあるということを気づかされたのです。
ジムの更衣室では驚きの連続でしたが、もう一つ特筆しておきたいのはショーツについてです。
年代を問わずスタンダードなのがTバック。中学生くらいの女子から50代・60代の女性に至るまでTバックが愛用されています。また、さらにセクシーなPerizoma(ペリゾーマ=トングタイプの紐パンティー)、もう少し布部分が多いSlip(スリップ)などが好みによって分かれます。
「セクシーじゃなかったらランジェリーとは言わない!」と思わせる魅惑的なショーツスタイルを間近で見てきたことで、ランジェリーを楽しむことが美しさ、”Bellissima”の基本ではないかと思うようになりました。
イタリアのリアルなライフスタイルやランジェリー情報を通し、皆様のランジェリー意識を高めるきっかけになれば嬉しいです。
次回は、「肌が喜ぶランジェリー」にスポットを当て、内面から美しくなれるランジェリーブランドをご紹介します。ぜひご期待ください!
各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。
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