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イタリアからSPLASH特派員がお届け

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イタリアからお届けするランジェリー事情

ritola イタリアからお届けするランジェリー事情

肌が喜ぶランジェリーで内側から美しくなる!

ボンジョールノ! SPLASH特派員リトラです。イタリア在住歴10年の筆者が、イタリアならではの情報や魅力的なランジェリーをご紹介します。

ニューイヤーの後、カトリックの国、イタリアでクリスマスの次に大きな意味のあるPasqua(パスクア=イースター/復活祭)は、春分の日以降の満月から数えた最初の日曜日で、日にちは毎年異なります。 パスクアの翌日も祝日となり、家族や親戚が集まり主に肉料理を食べ、復活祭をお祝いします。生命の繁栄を象徴する鳥の形をしたケーキや卵の形のチョコレート、鳥やウサギのモチーフのデコレーションや春らしいパステルカラーがバレンタインデーを過ぎた頃からお部屋の中やショーウインドウを飾ります。 実は日本より祝日が圧倒的に少ないイタリア! カトリックの伝統的な行事を祝う日には全て意味があり、風習が守られている点に「祝日」という言葉へのリスペクトを感じています。


イタリアのファッション界を支えるシルク

イタリアはファッション界でも確立したスタイルを築いていますが、それを支えるのはイタリア各地に点在する素材の生産、高い技術のアトリエ、縫製工場があることです。

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ミラノから車で1時間ほどのところにあるコモ湖周辺は、シルク織物の産地として知られ、イタリアのシルク生産量の95%を占めています。コモ湖はリゾート地としても有名であり、イタリア好きで知られる俳優のジョージ・クルーニーの別荘もコモ湖にあります。筆者も数社のシルクメーカーに訪れたことがありますが、ファミリー経営の小さな会社が多く、長い会社の歴史の中で生みだした独自のノウハウや特徴を持ち、クオリティの高いシルク生地を作っています。イタリアのブランドはもちろん、世界各国のアパレルブランドから”シルクはコモで”とオーダーされる理由は、そのオリジナル性にあると思います。

「シルクのような肌触り」と比喩され、真似て作られる生地は数多くありますが、どれも本物のシルクを勝ることはできません。そのため、イタリアではシルクに似た合成繊維はあまり使われず、ファッションアイテム、ランジェリー共にシルク100%が好まれます。

シルクは”身に着ける美容液”とも言われ、ヒトの肌に近い素材と表現されています。それは、シルクの主成分であるタンパク質が、人間の体に重要な成分であるアミノ酸で構成され、肌への親和性に優れるという科学的根拠が反映していると考えられます。以前は、手術用の縫合糸にシルク糸が使われていたというのも、その証明と言えるでしょう。

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お肌への刺激が少なく、繊維に敏感な方にも身に着けられる点で、シルク製品は身に着ける美容液とも表現されます。 「一度シルクを身に纏うと他のものでは満足できなくなる」と言われる究極性があるのは、私たちの肌に近い素材であり、滑らかな肌触り、そして真珠のような上品な光沢を放つ、この上ない魅力があるからでしょう。 お肌が喜びを感じ、内面から磨きをかけてくれるシルクのランジェリー、試してみてはいかがでしょうか!


繊細で大胆なシルクとレースの最強コンビ

シルク素材のランジェリーに欠かすことが出来ないのがレースです。レースはイタリア語でPizzo(ピッツォ)と言います。 クオリティの高いランジェリーには必ず、特別なレース機でしか作れないような繊細なレースが付いていて、溜め息が出るような美しさに魅了されます。 シルクとレースはこの上ないラグジュアリーさを生む最強のコンビネーションであり、身に着ける人を完全に虜にしてしまいます。

総レースのボディスーツやブラレット、ショーツはイタリア女性にとても人気で、グラマーなボディをよりセクシーに、華奢なボディをエレガントに演出します。シルクとレースを使ったシュミーズやベビードールとフレアショーツのセットは男性から女性へのプレゼントとしても人気が高く、ナイトウエアとして愛用される方も多いです。シルクのアイテムを選ぶ男性のセンス、素敵すぎます!

そんな繊細なレースやシルクを使ったラグジュアリーなランジェリーで思い浮かぶのは、MALENA Lingerie(マレーナ ランジェリー)です。

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MALENA Lingerie が2017年にランジェリーブランドとしてスタートしたきっかけは、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」で知られる巨匠ジョゼッペ・トルナトーレ監督、主演モニカ・ベルッチによる名作”マレーナ”という作品からでした。モニカ・ベルッチの美しさに世界中が虜になったと言われるこの映画で、多くの女性が劇中で彼女が身に着けたシルクやレースのランジェリー、ベルッチに魅惑されたのです。そして、ベルッチがブランドアイコンである、イタリアンランジェリーブランド”マレーナ”が誕生しました。

マレーナのコレクションはギリシャ神話の世界観が取り入れられ、各アイテムに神話の登場人物の名前が採用されています。ベルッチを思わせるセクシーで妖艶、溜め息の出るような繊細なレースデザインが特徴のマレーナのランジェリーは唯一無比の存在感を放っています。”繊細で大胆”なマレーナのランジェリーは要チェックです!


イタリア女性のリアルなランジェリー事情

最後に、先日友人のイタリア女性とお酒を飲みに行ったときに聞いたランジェリーのお話を少しご紹介しましょう。 彼女は南イタリアの出身で、物凄くグラマーな体形です。羨ましいほど豊満なバストで、Fカップ以上は確実にあります。ヒップもかなり丸みを帯びていて大きめという女性らしい体形です。日本人でFカップの女性は珍しいに値しますが、イタリアは豊満な人が本当に多く、ローマから下に行くほどふくよかで、胸とヒップが大きい傾向にあると感じています。

そんな友人が愛用しているのは、総レースのブラレットとボディスーツ。パンティはノーマルなスリップタイプとタンガと呼ばれるTバックのような布面積の少ないタイプを使い分けしているそうです。彼女はミラノのブティックのショップマネージャーで、デスクワークだけでなく、ショップのスタッフやお客様との対応も行っているため、動きやすくストレスのかからないランジェリーが必須とのこと。仕事中は締め付けがなくホールド感もあるノンワイヤーのブラレットが手放せないそうで、パンティは実用性重視ながら、タイトスカートやスリムパンツを着用する時は下着のラインが出ないようタンガタイプやTバックを選んでいます。彼氏とのデート日や、お泊りの日は特にセクシーなランジェリーを意識していると話してくれました。

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普段用と特別な日用にランジェリーブランドを分けることで、身に着ける自分自身のモチベーションが変わると言うのは同感できますよね!

仕事柄、フィッティングされるお客様を常に見ていることから、リアルなランジェリー事情を知っている彼女。「イタリア女性はTバック好きだよね」と言った私に大きく同感し、ティーンネイジャーからミセス層までスタンダードじゃないかなと返答しました。友人にとって、日本人を始めとするアジア人が持つ美や物腰は憧れだと言います。イタリア人より凹凸が少なく、スリムな身体のラインの女性が総レースのボディスーツを着たら、イタリア女性よりはるかに神秘的でセクシーだと。美しいランジェリーは体形を選ばず、その人の魅力を引き出してくれるものだと改めて思う時間でした。

この記事を通してご覧いただく方と美しさへの気づきを共有し、ランジェリーを通して文化や習慣の違い、ユニークなお話をお伝えできればと思っています。

次回は、「花嫁が身に着ける聖なるランジェリー」についてお伝えします。ご期待ください!

各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。

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