ランジェリーをあなたの日常スタイルに
その道のプロから学ぶスタイルコラム

英国でのシームレスランジェリーの楽しみ方

締め付けないランジェリー代表がシームレスです。Tシャツを着たときや春夏に薄着になっても響かないことから人気で、皆さんも一枚は持っているかもしれませんね。

今回のコラムでは、英国でシームレスランジェリーをつけるメリットがどのように考えられているのか、どのような商品があるのかなどを紹介します。ランジェリーに快適な着け心地を求めている方はぜひご参考にしてください。

そもそもseamlessの意味とは？

シームレスは「seamless」という英語からきている言葉です。seamlessを辞書で調べてみると、衣類などが「縫い目のない・継ぎ目のない」といった意味が見つかります。seam（縫い目・継ぎ目）＋ less（より少ない）が語源です。

シームレスという言葉はファッションの世界だけではなく、医療業界、IT業界、建築分野やゲームなど幅広い分野で使われています。

ファッション業界で考えれば、シームレスは無縫製と呼ばれることもあります。例えば、無縫製のワイヤレスブラと言えばユニクロの”3Dホールド”や”ウルトラリラックス”といった商品がありますがまさしくシームレスですね。これらは「機嫌のいいカラダで生きよう」という楽しいコピーとともに提供されています。

シームレスは縫い目や継ぎ目がなく、体にとってストレスのないランジェリーということが再確認できたのではないでしょうか？

イギリスでシームレスはどのように呼ばれているの？

シームレスが英語ということは分かりましたし、英国でもシームレスという言葉は「縫い目のないランジェリー」という意味で使われています。

さて、言葉や表現は変化・進化するものですが、シームレスに関してもそのようです。イギリスではシームレスの他にいくつかの表現があるので紹介しましょう。

まず一つは「invisible underwear」。invisible（インヴィズィブル）とは目に見えないもの、不可視、小さくて人目につかないという意味を持ちます。ランジェリーのラインが衣服に響かないというシームレスの特徴を上手にあらわしているのではないでしょうか。

次に「second skin」です。そのまま直訳すると第二の肌。肌のように感じられる、第二の肌のような感覚を持てるランジェリーというニュアンスで、こちらもシームレスの別表現になっているんですね。

他にも「zero feel bralette」というような言い方もありました。着けていても何も感じないほど快適というニュアンスで、ストレスフリーとも同様に考えられる言葉です。ちなみに、bralette（ブラレット）とはノンワイヤーライプのブラですね。

それぞれのブランドが商品の差別化を図っていることもあるでしょうが、どれも無縫製のシームレスゆえの着け心地をよく表わす呼び方と言えるのではないでしょうか？皆さんは、どの呼び方が好きですか？

イギリスで考えられているシームレスを着けるメリットとは？

ジュエリーのような美しいランジェリーに気分があがることは否定のしようがありません。同時に、自分の体が快適さを感じられるものとしてシームレスアンダーウェアも注目されます。

改めて、シームレスランジェリーの良さについて確認します。 シームレスのメリットは世界共通でしょう。まずは何と言っても、衣服を着たときの見た目です。美しく薄手のドレスやトップスを着たとき、またパンツスタイルのとき、下着のラインが影響しない、透けて見えないという点です。これらが理由になりシームレスも人気の選択肢になりました。無縫製ならではのメリットと言えるでしょう。

もう一つは通気性や伸縮性といった機能性です。ランジェリーがキツい、肩にストラップの線が食い込むのもイヤと思っている人って多いかもしれません。そんなときにシームレスであれば締め付け感のあるランジェリーと大きな着け心地の差を感じることができます。

実際にイギリスの女性たちはシームレスランジェリーを楽しんでいます。 ライフスタイルマガジンELLE UKでは、ノーブラについてメリットとデメリットを専門家に聞いた記事がありますので少し紹介しましょう。この記事にはシームレスを薦める意見が書かれています。

「新型コロナウイルスの影響でロックダウンがありました。この期間は月曜から金曜までラップトップを前に猫背で座り続けることで背中が痛くなる人もいました。そして、快適さを求める女性が週に一度はブラを脱いでいる、ほぼ5人に2人が下着のために１日最大4時間を不快な思いでいるという調査がありました。

では背中のためにブラをせずに過ごした方がいいのか？こんな疑問が浮かんできます。 胸はDサイズ以上になれば1キロ以上の重さになるため全身、特に背中にかかる負担が大きくなります。ちなみに、胸は皮膚と靭帯のみで支えられています。この点を考えるのであれば、ノーブラよりもスポーツブラやアンダーワイヤーのないブラ、そしてシームレスブラなど着け心地の良いものを選ぶといいでしょう。

ブラのバンドが正しくフィットしていれば胸の重さが分散され、背中、首、肩の主要な筋肉に負担をかけません。正しくフィットしたブラを着ければ呼吸が楽に感じられること、そして自尊心や自信にもつながる効果があります。」

このように、ランジェリーとその選び方によっては健康に良い影響、悪い影響があると考えられているのです。

サスティナビリティなシームレスランジェリーを紹介

シームレスというと、締め付けが無さすぎて、普段ワイヤー入りのブラを使用している人には頼りなく感じるかもしれません。しかし、シームレスと言ってもいくつか種類があります。

Bonitaはサスティナビリティを第一に考えるブランドを紹介・販売しているショップです。シームレスランジェリーをメインに、生理用下着や靴下を取り扱っています。

消費者の着け心地を最優先事項にするとともに、余分な在庫を一切埋立地に送ることなく、恵まれない人々を支援する非営利団体に寄付するという活動を行なっています。

Bonitaが提供する商品は家でリラックスしたいときだけでなく、外出時でも着けることができるブラです。

ここで、Bonitaが扱うブランド「Boody」のランジェリーを紹介しましょう。Boodyは自然にフィットするモダンで高品質なベーシックアイテムを提供しています。すべての商品に有機栽培の竹を使用し、地球環境と労働者のために最高基準で生産されています。

商品名:Boody Triangle Bralette Lyolyte 　￡19.95

非常に滑らかで繊細な生地がとってもソフトなブラレットです。そのため、肌に心地よくフィットし毎日の着用にぴったりです。快適さを求める人、心豊かな人に、そして地球のためにという気持ちが込められたランジェリーです。

商品名:Boody Padded Shaper Bra 　￡19.95

扱いにくい留め金やワイヤーなどがすべて取り払われている一方、パッドは入っている究極のシームレスランジェリーです。

どちらの商品も快適性に加え、優しい各カラーがラインナップされています。オーガニック栽培された竹をブレンドして作られていますが、竹は地球上でもっとも成長の早い植物の一つだという理由からランジェリーに限らずサスティナブルなモノづくりに広く使われていることを付け加えておきましょう。

また、Boodyではボクサータイプ（13.95ポンド）とブリーフタイプ（12.95ポンド）のメンズのアンダーウェアも取り扱っています。こちらも縫い目のないシームレスタイプで最高の快適さを感じられます。カップルやご夫婦でシームレスを楽しむのもおすすめです。

シームレス、ランジェリーのもう一つの選択肢

このコラムではシームレスについて紹介しました。画像からも心地よさが伝わってきたのではないでしょうか？

もちろん、レースが美しいランジェリーかシームレスかという二者択一の話ではありません。精神的にも肉体的にもストレスフリーを求めるときにシームレスを考えてはどうかという提案です。

シームレスをカッコよく着けられるように日頃のボディ作りへのモチベーションを高くしたり、ランジェリーによってオンオフを楽しめることがお伝えできていれば嬉しいです。

さて、次回コラムですが、多様性をキーに体が不自由な方々のランジェリーについて紹介します。ディセーブルな方が求める機能性、そしてデザインが素敵なランジェリーとはどういったものか皆さんと共有できれば嬉しいです。