Style
ランジェリーをあなたの日常スタイルに
その道のプロから学ぶスタイルコラム
Poland & Liengerie
ポーランドとランジェリー モノ、ヒト、コト
手軽にオーダーメイド。 創業28年、<ハンナのお店(Sklep Hanna)>
こんにちは。ポーランドのワルシャワからお届けしています。
扉を開けたとたんに彼女は一声「あらまあ、まったくあってない下着をつけてるわね」。
10月のワルシャワは一気に気温が下がり冬の訪れを感じていた頃で、わたしは既にコートを着込んでました。コートを着ていても、どんな下着をつけているのかわかるの? その後は、まるで催眠術にかけられたように、試着室へと駆け込むことになりました。
ここはワルシャワ中心地の中央区の裏路地にある小さな下着屋さん、その名も<ハンナのお店(Sklep Hanna)>。このショップではハンナさんがセレクトした既成ブランドのブラジャーを一人ひとりにあうようにサイズを細かく調整しオーダーメイド感覚のブラジャーを提供しているお店です。
教えてくれたのは、ワルシャワ在住のピラティスインストラクターの日本人女性。彼女は長年、バレエダンサーとして北欧の国立バレエ団でも活躍していましたが、現在はバレエやピラティスを指導している方です。仕事柄、姿勢や動作がしなやかで、スタイルがいいのはもちろんなのですが、とても綺麗にフィットした下着をつけているなと思い尋ねてみたのがきっかけです。彼女曰く、「とても心地よくて、ここ数年はずっとこのお店で購入しているの」。
<ハンナのお店(Sklep Hanna)>は創業28年。ちょうどポーランドでの共産主義時代が終わった直後に事業をはじめたことになります。当時、ハンナさんは医療関係の仕事をしているなか、多くの乳がん患者と出会います。そうした患者さんと接しているうちに、自分に合ったブラジャーを使うことの大切さを実感するようになります。その頃のポーランドでは質のいい下着が手に入らなかったため、ブラジャーは海外から輸入し下着会社の人たちと協力しながら、正しいブラジャーのサイズの合わせ方や付け方などの教育・指導にも励んできました。
サイズを合わせるときに、最も大切なことは「とにかく、カップを自分の乳房にふんわりとフィットさせること(カパカパと浮かないように、そして締め付けてもいけない)、カップサイズとアンダーサイズをきちんと合わせること」とハンナさん。
同じバストのサイズでも、バストの形や位置、また左右の大きさが微妙に違ったりと千差万別です。また、年齢を重ねるごとに体型だって変わるので、ずっと同じサイズというわけではありませんし、ブランドやデザインのタイプによってもサイズが変わったりします。また、ほとんどの女性が自分のサイズはコレ、と決めつけていることも多いそうです。かくいう私も、サイズは”75B”と思っていましたが、ハンナさんのお店で渡されたブラジャーは”70E”でした。基本となるブラジャーをハンナさんがフィッティング、アンダーラインの位置やストラップの長さ、2つのカップが繋がっている真ん中の部分をつまみながら調整していきます。お直しが出来上がるのは約2日後。その時には、正しい付け方や洗い方まで指導してくれます。
きちんと自分に合ったブラジャーを身につけていると、スタイルを綺麗にみせてくれるだけでなく、バストにもハリや肌につやもでてくるそう。効果が実感できるのは、1週間後からわかるとのことで、3、4週間後には胸の形や大きさにも変化が現れるようです。 「もっともっと、みんなバストのことを思いやってほしいの」とハンナさん。自分のバストについて、今一度考えてみるきっかけにもなる<ハンナのお店(Sklep Hanna)>。ワルシャワに訪れる機会があれば、ぜひ一度足を運んでみてください。
Sklep Hanna ハンナのお店
住所 ul. Smolna 13, Warsaw, Poland
営業時間:平日11:00-18:00/土曜日10:00-14:00
各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。
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