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ランジェリーをあなたの日常スタイルに
その道のプロから学ぶスタイルコラム

Lingerie Salon owner

ランジェリー愛好家に捧ぐ~神秘的カラダ哲学~

孔麗扇 パトラ ランジェリー愛好家に捧ぐ~神秘的カラダ哲学~

【下着愛好家への扉とフェティシズムの起源】

麗しきランジェリー愛好家の皆々様、いかがお過ごしでございましょう。
育んでおられますか?美と愛。

官能美容家、孔麗扇パトラです。 早いもので今年も残すところあと4ヶ月…ですが、近頃の様々な生活様式の変化により、お仕事や働き方のスタイル、状況に応ずる暮らし方を強いられるようになりましたね。いかなる時も、お身体のケアと併せて、ハートを癒す(自分を甘やかす、他者に甘える)時間は、とっても大切で必須なセルフケアの一環と考えておりますよ。皆様も、心のミューズに花を…

さて。これまで第6回と分けてお届けしてきたパトラの連載コーナーですが、前期のメインテーマは《エイジレスなレディの秘密 ~ランジェリーと文学~》とし、ランジェリーに文学を絡めた内容でお送りしてきました。大変乱雑ながら、お読み頂き有難う御座いました。

引き続きの今回ですが、メインテーマを新たに《ランジェリー愛好家に捧ぐ~神秘的カラダ哲学~》と題してスタート致します。本章では、女性の〝部分〟にフューチャーし、ランジェリーと女性性(心・体・魂)の神秘に、スピリチュアルなタッチで哲学的に迫りましょう。

「貴女はランジェリー愛好家、ですか?」 いえいえ、それほどでも。

【潜在意識】
― 描いた美意識にこだわり、衣服の下の装飾美に惹かれ…
それらの欲求が、永続的に、押し寄せては、心を奪われ、情熱は止みません。―

「まぁ!それは既にランジェリー・フリークへの道を歩んでいる証でございますよ。ようこそこちらの世界へいらっしゃいませ。」


我々は、決して無視など出来ない激しい衝動に囚われてしまった。


シルクが放つ光沢感と、相反して共存する温もり..

繊細な、レースやチュールのまたたきが魅せる世界..

胸元にあしらわれた、けな気で愛らしいサテンのおリボン..

肌が悦ぶ、優しく滑らかなタッチのコットン素材..

極薄デニールによる、美しい肌の透け感そして感触..

可憐でいて大胆な、オープンクロッチの隙間に覗く官能の気配..


これらを手に取り、纏えば、目覚しく、細胞がらんらんと躍動している。瞬間、私の世界は夢のように倖せ。 えぇ、そうですの。まさに〝フェティシズム〟です。

フェティシズム(Fetishism)とは、元はポルトガル語のフェイティソ(fetichismo)からきており、フランス語のフェティッシュ(Fétiche)物神、呪物の意から生じた言葉であります。そしてそれは、ある特定の対象、あるいはその断片を偏愛する態度を指す概念として理解されています。


「その概念とは、いつ生まれるのか?…」


この問いには諸説あり、先天的であるか後天的であるかの2つの考え方に分かれています。精神分析論関連の書物では、フロイトは素質的な側面を強調しているのに対し、ビネは経験(5歳以降)や、ある出来事の反応であるとの主張の記述を確認。私個人としては、両説あるのではないかと自覚しています。 それは私生活において、根拠なき衝動の記憶が証明してくれているから..です。

フェティシズムの節は誰しもが持っているものですし、人間の、人間であるが為の、嗜好の産物であると捉えています。そしてそれらのエッセンスはすべて、お一人お一人の個性を創造する手段とも言えましょう。


プライドを死守する。羞恥が部分を覆う覆い隠すことによって、その下に隠されたものの価値を一層高めることが出来るランジェリー。その特性を知って以来、私もまた、ソレなしでは美を形成することが出来ない人生を生きています。

孔麗扇 パトラ・【下着愛好家への扉とフェティシズムの起源】

ランジェリーと呼ばれる類の中には、「あのぅ…そちらは、付けている意味があるのですか?」と問いたくなるような、ほぼ面積・体積など皆無なハーネスや紐状のアイテムなどがございますね。斯く言う私も、初めはパッションと共に驚きと疑問を持ったものでした。「この薄い布片や、紐のような下着に意味はあるのか?」


【自問自答】
― 意味があるかですって..?確かに私がこのほぼ紐の物体を身に付けて暮らしたところで世界は変わらないし、胸が大きくなったりお尻が上がるわけでも、衣服を着た後のシルエットが変わるわけでもないわ。意味を成さないにしても、ボディメイク向けの機能性を満たすものとは違うし、全く別物なのよ。全然別物だし、私には全て必要。―


美味しそう→食べる→幸せ。生きる為の、動物の本能と行動を例に見ると、摂取したら排泄という最期は、確かに見た目状は無意味かもしれません。しかし栄養源は体内に取り込まれ、不要なものは出ていくだけのこと。 養分を得ているので、無意味に見えても意義はある。 身に付けること、目で触れることで新しいエネルギーが生まれる。その欲求や行動の全てが、人間の生きる歓びに直結しているのだと考えます。
様々な疑問を通じながら、我々の何気ない人間活動の殆どには、きちんと意義があるとの結論に至りました。


娯楽、嗜み、遊び、大人の遊戯。

社会という秩序の中では、道徳や倫理感という縛りがあるから快楽が生まれるということもそう。その中で、魂の本音が指し示すもの…私はそれ自体に、個が存在する理由があるとすら信じています。

本能が熱を帯びて情動したら、Yes。 どうか見逃さないで下さいませ。お導きですよ。誰でもない、貴女にとって価値のある、大いなる崇高な扉への..


世のフリークの皆様方にはいつの時も、受動する波動や感覚を忘れない女性であって欲しいと願っております。是非とも、貴女の情欲の源泉(フェティシズム)を見付けてみて下さいね。



パトラより愛を込めて..

各分野で活躍する方々に登場していたたきランジェリーや女性の美、最新の ファッションやコーディネイトに関する情報を発信していただく最新コラムです。

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