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ベビードールは若い子向けランジェリーという固定観念

ベビードールは、ベビーという単語が象徴するように幼くて若い子が着るものという印象を持っている人も多いでしょう。もともとベビードールとは、1990年代に子どもの人形が着る服からインスピレーションを得て誕生したルームウェアで、一般的に丈が短く、ウエストからフレアに広がるようにデザインされているため、スリップやシミーズよりも幼く可愛らしい印象を与えるのも事実です。

ベビードールが一世を風靡するきっかけになったのが、1956年にアメリカでヒットした映画『Baby Doll（ベビイドール）』です。主演女優のキャロル・ベイカー映画で主人公が着用したルームウェアは、当時のファッショントレンドにも大きな影響を与え、ベビードールを女性のランジェリーやナイトウェアとして広く認知させるきっかけとなりました。（詳しくはこちらの過去記事を参照）さらに、2011年にヒットしたアクション映画「エンジェル ウォーズ」で主演を務めたエミリー・ブラウニングの名前もベビードールで、大人っぽさの中にあどけなさが残る容姿で人気となりました。

そのような背景もあり「ベビードール＝若い子が着るもの」という先入観や固定観念を持っている人が多く、大人の女性がベビードールに抵抗を感じてしまう理由のひとつになっているようです。

ベビードールは30代以上の女性にこそ最適なランジェリー

ベビードールは若い子に限らず、年齢を問わずに誰でも気軽に楽しめるランジェリーです。特に30代以上の女性にはベビードールが最適です。その理由は、ベビードールの多くはウエストからフレアに広がるAラインシルエットで、体型の変化が気になり始めた年代の体型を自然にカバーしてくれるからです。30代を過ぎると、肉質が柔らかく変化してくるため、太っていなくてもウエストやヒップのたるみが気になるようになってきます。ボディラインを拾いやすい細身のスリップやシミーズとは異なり、ベビードールはボディラインを拾いにくく、ウエストの位置を高く見せてくれるシルエットが多いため、気になる体系の変化をカバーしつつ、同時にスタイルを良く見せる嬉しい視覚効果もあります。

実際に大人の女性向けにデザインされたベビードールも多く、AubadeやLiseCharmelなどヨーロッパの老舗高級ランジェリーブランドが手掛けるベビードールは、実に大人の女性をヘルシーに若々しく見せる洗練されたデザインが豊富です。シルクやサテンなど触り心地が滑らかな素材のベビードールは、スリップ同様にインナーとして使用でき、デザイン性と実用性を兼ね備えたランジェリーアイテムでもあります。
シルクやサテンの他にも、レースやシアーなど透け感のある素材やレースが使用されていたり、フロントやバックがオープンになっていたり、スリップやシミーズよりもデザインのバリエーションが豊富なのもベビードールの魅力のひとつ。このようなデザイン性の高いベビードールは、ルームウェアとしてではなくファッションとしてコーディネートに取り入れて楽しむこともできます。

大人世代に相応しい、ベビードールの最旬ファッション

30代、40代、50代の大人の女性に是非おすすめのベビードールをファッションとして楽しむ方法をいくつかご紹介しましょう。
ベビードールは一般的にはスリップやシミーズよりも丈が短いのが特徴です。お尻がギリギリ隠れるくらいの丈や、長くても太ももやひざ上までの長さで素材も薄手のものが多いため、トップスとして着ることができます。ランジェリーコーデに慣れていないランジェリーファッション初心者さんでもトライしやすいのが、女性らしいベビードールをあえてカジュアルなファッションと組み合わせるテクニックです。例えば、Tシャツ＆デニムの王道カジュアルスタイルに合わせて重ね着したり、パーカーの下にベビードールを着たり、それだけでヘルシーなスポーツMIXスタイルが楽しめます。
服の上に着るのは抵抗があるという人には、服の下から見せる方法もあります。一番のおすすめはトレーナーやパーカー、Tシャツなどのカジュアルなアウターの下からベビードールの裾フリルを見せるテクニック。地味になりがちなカジュアルファッションを華やかにしてくれるだけでなく、下半身を自然にカバーして隠してくれる魔法のような効果もあります。体型の変化が気になり始めた30代以上の女性にとっては嬉しいポイントですね。

きれいめスタイルにも似合う、ベビードールのファッション

カジュアルコーデよりもきれいめコーデが多いエレガント派の女性にも、ベビードールは最適なアイテムです。体型を隠すのではなく活かすコーディネートで大人の魅力をアピールしましょう。先ほど紹介したアウターの下から裾を覗かせるテクニックは、きれいめスタイルにも最適です。シンプルなニットの下からベビードールの裾フリルを出せば、シンプルスタイルが一気に華やぎます。とても簡単なテクニックなので、気軽にトライしやすいと思います。

例えば、寒い季節にはベビードールにセーターやニットアウターを組み合わせるのがおすすめ。オーバーサイズのセーターからベビードールを覗かせるスタイルは、カジュアルでありながらもおしゃれな雰囲気を演出します。暖かい季節には、カーディガンやボレロなどフロントが開いているアウターに合わせて、思いっきりセクシーでエレガントな雰囲気を演出するもの良いですね。どちらもフォーマルなアイテムを選ぶより少しカジュアルなアイテムをセレクトすると、大人の余裕を感じる色気を醸し出すことができますよ。

365日楽しめる、ルームウェアとしてのベビードール

ベビードールをファッションとして楽しむテクニックを紹介しましたが、もちろんルームウェアとしての用途にも優れています。シルクやサテンなどの透けない素材のベビードールなら一枚でルームウェアとして使えます。
一枚で着るのも良いですが、羽織りものと一緒に着れば、さらに実用的でベビードールそのものの魅力も倍増します。特にローブやガウンなどのランジェリーとの相性が抜群。サラサラとしたシルクやサテン生地のローブは、滑らかな質感が女性の魅力を引き立て、優雅な雰囲気を演出します。レースやシースルーなどの透ける素材のローブを羽織れば、セクシーに上品でエレガントな要素を加え、スタイリッシュな印象を創り出します。海外では、日本の羽織やキモノ(Kimono)がローブのように使われており、ベビードールの上に羽織るものとして活躍しています。
お風呂上りにベビードールを着て、バスローブを羽織る王道スタイルもお薦めです。ベビードールとバスローブの組み合わせは、手軽に映画の女優気分を味わえるだけでなく、ベビードールのセンシュアルな魅力とバスローブの実用性が調和して、お風呂上がりのリラックスしたひとときを最高に豊かな時間にしてくれます。

ベビードールをルームウェアとして着る楽しみ方は誰にでも簡単にできますが、実は30代を過ぎた女性にこそ相応しい、大人の余裕を感じさせるマチュアな楽しみ方。内面から湧き上がる美を感じながら、特別なおうち時間を楽しみましょう。

パートナーへの尊敬、愛情、感謝を伝えるツールとしても

ファッションやルームウェアとしてだけでなく、パートナーとの絆を深める目的でもベビードールは活躍してくれます。シースルーやシアーなどの透ける素材は特にセクシーなデザインが際立っており、特別な夜やロマンチックなイベントにぴったりのランジェリー。自分自身の魅力を際立たせてくれるのはもちろん、普段なかなか言葉で伝えられないパートナーへの尊敬、愛情、感謝などを伝えるツールとしても効果を発揮します。

30代以上の女性がパートナーの為にベビードールを選ぶ際に気を付けたいことは２つあります。ひとつは、自分に似合うものを選ぶこと。今の自分に相応しいものを選ぶのは自己認識を深めた大人の女性の嗜みであり、他人へのマナーでもあります。もうひとつは、相手の気持ちを考えること。透けるセクシーなベビードールが喜ばれるのか、上品なシルクのベビードールが喜ばれるのか、それはパートナーのことを良く知る自分にしかわかりません。自分だけの楽しみであれば、思いっきり冒険するのも自由ですが、相手がいる場合は相手のこともよく考えた上で相応しいベビードールを選びましょう。そして、なぜ自分がそのベビードールを選んだのか、その理由をパートナーに言葉でも伝えてみましょう。きっとパートナーにあなたの想いが伝わり、二人の絆がさらに深まることでしょう。

30代を過ぎたら、ベビードールでポジティブな日常を楽しもう

自己表現や気分を高めたい時にも、ファッションに彩りを添えたい時にも、パートナーと特別なひと時を過ごしたい時にも、選択肢として相応しいベビードール。ベビードールは決して若い子の為のランジェリーではなく、30代以上の大人の女性でも楽しめるランジェリーであることがお分かりいただけたかと思います。

ファッションのコーディネートに取り入れる場合は、他のアウターアイテムとの組み合わせで多彩なスタイリングを楽しむことができます。お風呂上がりやくつろぎ時間などのリラックスタイムには、ガウンやローブを羽織ることで30代女性らしい洗練されたセクシーさと優雅な雰囲気を楽しむことができます。パートナーとの親密な時間を楽しむ時には、言葉にできない想いを伝えるツールとしても効果を発揮してくれます。

30代以上の女性がベビードールを楽しむポイントは、内面から湧き上がる自己理解と愛情を大切にしながら、自分らしいスタイルを表現することです。快適さや自信を大切にしながら、ベビードールを着用することで、内面から溢れ出るセンシュアリティを美しく表現できます。ベビードールを通して、日常に華やかで楽しい要素を取り入れながら自分の内面から湧き上がるセンシュアリティを表現し、ポジティブな日常を存分に楽しんでください。